簿記の資格取得って難しいの?取るとどうなる?勉強方法などもまとめてみた

簿記の資格取得って難しいの?取るとどうなる?勉強方法などもまとめてみた

就職に役立つと言われている簿記ですが、簿記の資格を取ろうと思った時「簿記は難しいよー」と言われることが多いです。

簿記は確かに簡単ではないのですが、3級・2級・1級とステップアップしていくと、それだけ就職や独立の際にも有利になります。

そこで、簿記の資格取得についての難易度や、簿記の資格を取ることでどうなるのか、簿記の勉強方法ってどんなことをすれば良いのかなどまとめてみました。

これから簿記を取ってみようかなと思っている人は、ぜひ参考にして下さい。

試験内容 日商簿記試験
受験資格 なし(学歴、年齢、性別、国籍問わず)
受験料 級:7,850円
2級:4,720円
3級:2,850円
試験時間 1級:3時間
2級:2時間
3級:3時間
試験日程 1級:2020年11月15日(日曜)
2級:2020年11月15日(日曜)、2021年2月28日(日曜)
3級:2020年11月15日(日曜)、2021年2月28日(日曜)
持ち物 ・受験票
・筆記用具(HBまたはBの黒鉛筆・シャープペンシル、消しゴム)
電卓(関数電卓、プログラム機能は不可)もしくはそろばん
・身分証明書(運転免許証、写真付きの住民基本台帳カード、個人番号カード、パスポート、学生証、社員証等の第三者機関発行で氏名・生年月日・顔写真が揃って確認可能な証明書。※電子媒体やコピーは不可)

簿記ってなに?

簿記は、日々のお金の流れをルールに従って帳簿をつけることです。

お金が動くところでは、お金の流れをしっかり把握しておかねばなりません。

きちんとしたルールに従って帳簿をつけることで、お金の状況や経営状況を把握することができるようになります。つまり、会計の知識がつくということです。

簿記といえば、借方、貸方、勘定科目など専門用語が飛び交うので「なんだか難しいな」と思ってしまいがちですが、基本からしっかり押さえていけば、きちんと理解することができます。

簿記試験は、いくつかの団体が主催する検定試験がありますが、日本商工会議所が主催・実施している日商簿記検定試験が一番メジャーです。

その他には、全国商業高等学校協会が実施する簿記実務検定試験や、全国経理教育協会が実施する簿記能力検定試験があります。

中でも日商簿記検定試験は、年間で55万人が受けると言われており、日本最大級の資格試験でもあるのです。

簿記の資格はこんな人におすすめ

  • 企業で経理を担当している人
  • 企業で会計業務を担当している人
  • 利益率を重視して動く営業担当者
  • 会社のコスト管理をしっかりとしたい人
  • 個人事業主として税務申告を自分でやりたい人
  • 取引先の企業の経営状態を把握しておきたい人
  • 公認会計士や税理士などの資格取得を目指す人

簿記をとるとどうなる?

簿記は、大小関わらず経済の流通があるところでは必要になります。

経理だけではなく、一般事務も簿記の知識が必要です。

そこで、簿記をとると具体的にどうなるのか、メリットなどについてご紹介します。

就職や転職に役立つ

簿記の資格は、昔から変わらず人気が高く、就職や転職の際に役に立ちます。

というのも、簿記の知識は商売をする上では必ずあった方が良い知識だからです。

簿記の資格を持っていると、お金の出入りに加えて、儲けの増減まで把握することができます。

単にお金の流れを記入していくことなら誰でもできるのですが、お店や企業側としても1つの取引に対しての利益などまでしっかり把握しておくことができる方が望ましいですよね。

簿記はビジネススキルの一つとして重宝される資格になるため、就職や転職の際に有利に働く可能性が高いのです。

簿記の資格は、一度とると生涯ずっと使えます。

いつの時代も有資格者のニーズは安定しているので、取得しておくと先々でも使える資格となるためおすすめです。

会計ソフトの入力もスムーズに

現代社会では会計ソフトがあるから、簿記は必要ないのでは?と思う人もいるでしょうが、むしろ簿記の有資格者は会計ソフトの普及とともに求められています。

パソコンの会計ソフトが普及したからといっても、会計ソフトは単なるツールですので、使いこなす人の知識がなければお金の流れなどはわかりませんし間違いにも気づきません。

例えば、簿記の知識がない人だと、違う勘定項目に金額を入力しても気がつかない可能性もあります。

間違いでもそのまま計算していくのが会計ソフトですので、間違えた金額で決算報告をしてしまう可能性もあります。

このようなミスを防ぐためにも、会計ソフトを使う場合は会計に関しての知識を持った人が行うことが望ましいのです。

他の資格へのステップアップになる

簿記の資格を取っていると、簿記に対しての基礎知識がわかるようになります。

そこから、税理士や公認会計士などを目指す人も、大切な基礎になります。

また、中小企業診断士の資格を取るためにも、簿記の基礎知識がわかっておく方が有利です。

簿記はいろいろな職業の基礎として、大切な部分を担っているのです。

簿記の資格を取ってから他の資格試験の勉強を始めると、スムーズに勉強を進めることができるというメリットがあるでしょう。

簿記の合格率はどれくらい?

簿記試験で合格する基準は絶対評価になるため、自分がどれだけ点数を稼げるかになります。

簿記試験は、100点満点中70点取れれば合格です。

2019年度の日商簿記検定の合格率は、以下の通りです。

受験者数 合格率
1級 9,481人 9.8%
2級 49,766人 12.7%
3級 80.360人 55.1%

日商簿記2級の場合、2019年の合格率は12.7%、2018年の合格率は14.7%と10%強くらいです。

3級になると、例年合格率は40~50%前後と上がります。

初めて見る単語や数字の扱い方に不慣れでも、繰り返し問題を解いていくことで合格を目指せます。

2級は工業簿記はじめ幅広い知識を求められるようになるため、難易度は一気に上がります。そのため、合格率も下がります。

また、簿記の最難関である1級の合格率は10%前後と、かなり低くなってきます。

合格率を見てみると、簿記は難しいと言われる理由がわかりますが、まずは基本を確実に押さえながら、3級からチャレンジしてみると良いでしょう。

簿記を取るために何を勉強すれば良い?

簿記試験の合格のためには、確実に70点以上取れるように勉強しなければなりません。

そこで、簿記試験に確実に受かるために勉強するポイントをご紹介します。

簿記の取引を理解すること

簿記の勉強については、簿記の取引についてしっかり理解することが大切です。

ですから、テキストを覚えてしまうのではなく、きちんと理解していくように勉強を進めましょう。

試験勉強では、単に同じ問題を繰り返し解くだけでは力になりません。

「何度も簿記の試験にチャレンジするけれど合格できない」という人は、過去問をただ繰り返し解いているだけで、簿記の取引について理解できていない可能性があります。

テキストをしっかり読みこんで、理解していくことが大切です。

新しい問題にも対応できる力をつける

簿記はテキストの暗記や過去問を暗記するだけしていても、合格できません。

簿記の仕組みをきちんと理解できていないと、新しい問題を解くことができないからです。

まずはテキストに掲載されている問題を全て解けるようになりましょう。

1回通して問題を解いてみて、できた箇所は〇、できなかった箇所には×をつけます。

そして、なぜ×がついてしまったのかをしっかり確認しておくことが大切です。

次に再び問題と通して解いてみて、〇が増えているかを確認します。

×のところが再び×であれば、理解できていないということになるため、理解できるまで落とし込みます。

とにかく繰り返し学習して、最終的には全て〇になるまで演習を繰り返します。

×の部分の問題をピックアップしてノートにまとめていくと、自分の苦手分野対策ノートができるのでおすすめです。

総仕上げで過去問をする

簿記の勉強において、過去問を何度もしても、苦手な分野の問題が出てしまうと点を取ることができなくなってしまうのですが、勉強の総仕上げ的に過去問を解くことはおすすめです。

過去問を何パターンも解いてみて、解けなかったところはテキストを読み込んで理解し、再度過去問を解くという形で勉強してみましょう。

実際の試験に慣れるために、他社の過去問を解いてみることもおすすめです。

簿記試験に合格するためのポイント

簿記試験に合格するためには、簿記の仕組みや取引の流れをしっかり理解することが大切です。

そこで、簿記試験に合格するための重要ポイントについてご紹介します。

毎日の勉強時間をしっかり確保する

簿記試験に合格するためには、簿記未経験者の場合100時間の勉強が必要だと言われています。

毎日1時間の勉強で3ヶ月強、毎日3時間の勉強で1ヶ月かかるという感じです。

まずは毎日しっかり勉強時間を確保することを意識しましょう。

しかし、ただ100時間勉強すれば合格するというわけではなく、勉強の質が重要です。

勉強のスケジュールをしっかり立てておく

簿記試験に合格するためには、勉強の方法が大切です。

やるべきことのスケジュールをしっかり立てて計画的に勉強していきましょう。

勉強開始〜45時間まで

勉強開始から45時間経過するまでくらいは、テキストをひたすら読み込むことに集中しましょう。

この時テキストを丸暗記するのではなく、きちんと内容を理解しながら読みこんでいくことが大切です。

簿記の仕組みや取引は、理解していなければ新しい問題に対応することができません。

ですから、着実に理解を深めながら勉強を進めていくようにしましょう。

45時間〜60時間まで

勉強時間が45時間〜60時間くらいまでは、参考書のインプットを確かめるためにも、予想問題を解いていくことにチャレンジしましょう。

最初は点数があまり取れなくても大丈夫です。

まずは簿記の問題に慣れるための目的でもありますので、間違えた問題を解き直して最終的には満点になるまで演習を続けましょう。

60時間〜100時間まで

勉強時間が60時間〜100時間までは、過去問にチャレンジしていきましょう。

過去問を解く際も、間違えたところはその単元の部分のテキストを読み直し、きちんと理解した上で再度過去問にチャレンジしましょう。

短期合格を目指す場合も同じ要領で勉強する

簿記試験に1ヶ月、または2週間でのぞむ場合は、1日の勉強時間も長くなりますが、その分質が高い勉強を進めなければなりません。

ですから、基本的には上記の時間別スケジュールに沿って勉強する方法で進めていきましょう。

基本は、1冊の参考書をしっかり読みこんで理解すること、その後過去問題を解いて間違えたところを参考書で再確認するというステップで勉強していくと、理解度が上がって問題への対応力も高くなります。

通信講座で自宅学習

日商簿記の試験に確実に合格したいと思うのであれば、通信講座で勉強することもおすすめです。

簿記試験の勉強をするとき、合格までの早道となる参考書を探すのはとっても苦労します。

でも、簿記の通信講座であれば、簿記試験においてプロが「試験に出やすい問題」をピックアップしてくれるので、効率よく学習することができます。

「通信講座だと勉強が自分で続けられるか心配…」という人もいるでしょうが、通信講座のフォーサイトは、テキストはフルカラーでわかりやすく作られているので、わかりやすく勉強することがで射ます。

また、視覚と聴覚を使ったDVD講義が受けられる学習システムも整っているので、勉強を通して受講生のモチベーションをあげる工夫がなされて射ます。

  • 簿記通信講座 資格取得フォーサイト Foresight
    https://www.foresight.jp/boki/

    サイトには、サンプル教材もあります。e-ラーニングの無料体験学習もあるのでまずはフォーサイトの無料体験を受けてみるのもオススメです。

資格取得フォーサイト(Foresight) 0120-966-833
URL www.foresight.jp
電話受付時間 11:00〜19:00(日・祝・年末年始を除く)

簿記の勉強に必要なものは?

会計業務の基礎である簿記は、知識として持っておくと大いに役立ちます。

そこで、簿記試験の勉強をする際に必要になるものをご紹介します。

電卓

簿記はお金の取引を帳簿につける仕事であり、1円単位のお金から億単位の数字を扱う仕事になります。

そのため、多い桁数に対応できる電卓を選ぶことが大切です。

簿記3級まででしたら10桁の電卓でも対応できますが、2級以上になると12桁の電卓が必要になります。

また、就職する企業によっては大きな金額が動く場合もあるため、電卓は12桁のものを選ぶことをお勧めします。

また、電卓は100円ショップで売っているような小さいサイズのものではなく、ホームセンターなどにあるボタンや数字画面が大きいサイズのものを選ぶようにしましょう。

大きいボタンの電卓はボタンが押しやすいため、ミスタッチが少なくなります。

参考書と問題集

簿記の勉強のためには、まず参考書と問題集が必要になります。良い参考書と問題集を選ぶことが、合格へのキーになります。

教材を選ぶコツは、あまり厚みがなくイラストや図説を交えて説明しているものを選ぶことです。

また、解説が充実しており、内容が上手に整理されたものを選びましょう。

プラス、最新の問題を中心に収録している問題集を選ぶようにすると、インプットとアウトプットのバランスが良くなり、効率よく勉強することができます。

計算用紙

簿記の勉強をする際には、仕分けの時に使う計算用紙が必要になります。

簿記試験の本番では、白い計算用紙を使うため、普段の勉強の際も罫線などが入っていない白い計算用紙を使うようにしましょう。

簿記試験のスケジュールや費用は?

簿記の勉強をスタートするためには、まず受験日を決めてそこから逆算して勉強をスタートすると、計画立てて勉強することができます。

そこで、簿記試験の日程や、受験するための費用についてご紹介します。

試験のスケジュール

日商簿記の2020年度の試験スケジュールについてご紹介します。

※2020年6月14日(日曜)に開催予定だった1級〜3級などの検定試験は中止になりました。

試験日
1級 2020年11月15日(日曜)
2級 2020年11月15日(日曜)、2021年2月28日(日曜)
3級 2020年11月15日(日曜)、2021年2月28日(日曜)

簿記試験の申し込み日や受付方法は、各商工会議所によって違います。

試験日の2ヶ月前になったら、最寄りの商工会議所に問い合わせてみましょう。

試験の費用

日商簿記の受験料についてご紹介します。

受験料
1級 2,850円
2級 4,720円
3級 7,850円

簿記試験の申し込み日や受付方法は、各商工会議所によって違います。

試験日の2ヶ月前になったら、最寄りの商工会議所に問い合わせてみましょう。

簿記取得を目指そう

いつの時代も人気の簿記の資格取得のための簿記試験についてご紹介しました。

簿記の勉強は、ただ単に過去問を解けば良いというものでも、テキストを丸暗記すれば良いというものでもありません。

テキストを繰り返し読んできちんと内容を理解し、それから繰り返し問題を解くことで、お金の流れが掴めるようになります。

簿記の資格を持って役立つ場は、お店や企業などの経理の場ですので、どのお金がどう動いているのかをしっかり把握することが大切です。

そのためにも簿記の基礎をしっかり学び、まずは日商簿記の3級取得に向けて勉強してみましょう。

日商簿記主催 日本商工会議所
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